開発に至る経緯
Splush Driveはオーバードライブとブースト+ディレイが搭載された2フットスイッチタイプの歪ペダルです。
当製品の設計にあたり、リファレンスとしたギターアンプはJCM800、900、2000です。
エレキギターの場合、空間系を除けば昨今のハイゲインアンプがあれば、アンプ直で演奏する事は可能です。一方で、アンプを持ち運ぶことなく、スタジオやライブは常設してあるアンプを使用し、どんな環境においても自分の音を出すために、大きなエフェクターボードを組むプレイヤーは少なくありません。
又、昨今はスタジオやライブハウスで演奏する機会よりも、宅録やライブ配信などで演奏するために、オーディオインターフェイスから各種プラグインを用いて、PCで環境を作るシチュエーションも増えました。
SplushDrive を開発するにあたり、Twitter にてこのようなアンケートをとりました。
あなたがスタジオ常設アンプを使う時、以下のどれを使いますか?
263 票の投票をいただき、
Marshall 46%
Fender 17.9%
JC 32.3%
という結果でした。もちろんマーシャルやフェンダーにもキャラクターが違うアンプは多く存在しますし、その他のアンプをメインで使っている方も多
いだろうと思います。それを前提としてもマーシャル46% というのは衝撃でした。そこで、マーシャル使用を前提としたエフェクターを開発することに
決定いたしました。
また同様に、
エフェクターを3 個使うとしたら何?
という問いかけをした結果、かなりの確率で歪み2 個+ ディレイまたはリバーブという意見がありました。
お気に入りのギターとSplushDrive、そしてマーシャルで、8 割型のことができるのではないかと考え開発した本製品を、あなたのギターケースのポケッ
トに入れておいていただければ幸いです。
オーバードライブセクション
まずは正面から見て上段の4つのノブの使い方からご説明いたします。
左からGAIN、BASS、TREBLE、LEVELです。
右手側のフットスイッチがトゥルーバイパス/OD ONです。
トゥルーバイパスのときには全てのノブは反応せず文字通り「単に入力がそのまま出力」されます。
OD ONにした場合、GAIN、BASS、TREBLE、LEVELが使えるようになります。
GAIN→初段の増幅量と歪み量の調整
ピックアップにもよりますが、GAINをゼロにするとほぼクリーンになり、アップするほど歪んでいきます。クリッピング電圧は高めなので、ハードに歪むことはありません。
BASS/TREBLE→エレキギターの場合不要な帯域がありますので、超低音と、超高音は既にカットしています。その上でBASS/TREBLEをフルテンにした場合、ODの周波数特性はほぼフラットになります。つまり、BASS/TREBLEに関しては、フラットから絞るイメージで操作してください。つまり、ドンシャリに設定することはできません。こういう仕様にした理由として、マーシャル自体がドンシャリであり、本機で周波数をドンシャリ方向にコントロールする必要性を感じなかった点が挙げられます。BASS/TREBLEを適切にコントロールすることで、バンド内でのギターの抜けをコントロールすることが容易になります。
LEVEL→全ての回路を通ったあと、最終段でLEVELがあります。ここではそれまでの回路で作った音量を、どの程度絞るかを決定します。(B+DLセクションをONにした場合、LEVELはB+DLセクションを通ったあとに位置します。)一般的に、ON/OFFを頻繁に行うタイプのエフェクターでは、バイパス/ON の音量を揃えるためにLEVELノブを使用しますが、ブースター的使用をする場合は音量を揃える必要はないかと思います。
ブースト+ディレイセクション
まず左からBOOST,クリップ切り替え、DELAY、REPEAT、MIXです。
左手側のフットスイッチがON/OFFです。つまり、ブースト+ディレイセクションのみでの使用はできません。
アナログディレイのような温かい音色に設定してあります。
BOOST→ゼロにした場合、ODセクションとほぼ同音量で、そこからブーストしていきます。およそ3.5倍の増幅です。
クリップ切り替え→中点がクリップなしで上下に倒すとSILKYとFATに切り替わります。音の一部のみにクリップが働くような構造にしていますので3ポジションとも、強烈に音質が変わることはありません。また音量も聴感上変わるほどではありません。
DELAY→ディレイする時間です。
REPEAT→ディレイする回数です。
MIX→原音は変わらず、原音にどれくらいディレイ音をミックスするかを決定します。
諸元
電源 9Vセンターマイナス 消費電流100mA以上のもの
サイズ 119.5(D)×94(W)×34(H)mm
プレイヤー @genmai.guitar
アンプシミュレーター(プラグイン): UAD Marshall Plexi Claspic
ギター: YAMAHA REVSTAR STANDARD(RSS02T)
【第5問】
0:00 バイパス
0:10 OD on
0:44 ブーストon
1:06 ディレイ (付点八分)on
1:28 ディレイ (ショート)on
1:45 ブースト & ディレイ on
Player:@TechnoSorry(Twitter)
Guitar : momose mst1-std / NJ
Plugin : Amplitube Red Pig (Marshall Plexi モデリング)
【第6問】
ハムバッカー+Marshallの組み合わせにブースターとして本機を用いることで抜けの良さと太さを両立したサウンドメイキングが可能です。本機のディレイ機能の併用でソロトーンとして優秀な歪みとして機能します。 Player:@gtdora2212 Guitar:Ibanez Prestige AZ2402 Amp:Kemper Power Rack(Plexi Marshall Rig) バックグラウンドにこちらを使用させていただきました。 • Epic Anime Rock /…