レビュー
まずは、とあるお客様から当商品のセールページに寄せていただいたレビューを掲載いたします。
市販されるプリアンプを一通り所有してきた経験から申し上げて、こちらの製品はギター用プリアンプとして、「One of Best」と言えると思う。
このような高次元の音質をもつ製品が他社に存在しないわけではないが、この価格から想像する音質を遥かに凌駕している。
その音質は入力される上流のサウンドキャラクターを誇張なく忠実に増幅し、音のピラミッド構成に準じていて、とても太くフラット。
全帯域を見回してもピーキーに感じられる帯域が限りなく少なく、演奏者にとりとてもセンシティブかつ、コントローラブル。
音の分離感と滑らかさの共存が叶ったとても上質なサウンドと言える。
ステージパフォーマンスに向けたラインサウンドを構築するライブミュージシャンにとって、極めて「生音」に近い演奏性とレスポンス、箱鳴り感が得られる近道がここにあるように思う。
また、秀逸なのは、極めてシンプルな操作性と楽器直後に接続することに特化した装着アイデア。
楽器直後にプリアンプを通すメリットは音質、ダイナミクス、レスポンス、ノイズなどあらゆる面で計り知れないが、同時に楽器を傷つける危険を伴うのが痛いところ。
この筐体デザインなら、そんな悩みも容易に解決すると思われる。
あとはライン後段に必要最低限のイコライジングとFXがあればそれでいい。
機会に恵まれて、素晴らしい製品に出会えたことに心より感謝します。
レビューしていただいた匿名のお客様、もったいないお言葉の数々ありがとうございました。
製品の特徴
ImpressConc.は、ギターのストラップに装着する2チャンネルのヘッドアンプユニットです。
ヘッドアンプとは、「ギターからの音(信号)をローインピーダンスにして、音量を増幅し、位相を調整するもの」です。
つまり、ImpressConc.を通すことで、音色を損なわず、長いシールドでもノイズや音色劣化に対して強くなり、バンドの中でも埋もれることのない位相を確保し、適正な音量でミキサーに繋ぐことができるようになります。
パッシブピックアップは、インピーダンスが高く、その為できる限り早めにインピーダンスを下げる必要がありますが、エフェクターボードに備えたプリアンプではどうしても数mの距離がありました。ImpressConc.はギターのストラップ又はストラップ、プレイヤーのベルトなどに固定することで、この距離を数十cmまで短縮することに成功しました。その為革ベルトを実装するなど特徴的な外見になっております。
シンプルなUI
ImpressConc.に搭載されているコントロールはたったの5つです。
Tip GAIN、Ring GAINは音量の増幅です。
ピックアップによって適正値にセットしたら基本的にはむやみに動かさずにご使用ください。
Tipはピックアップの出力が-60dBuから-30dBu程度までが使いやすく、PASコンタクトに最適化してあります。
Ringはピックアップ出力が-30dBuから-20dBuが使いやすく、多くのパッシブまたはアクティブピックアップで使える範囲に設定してあります。
どちらも最大+10dBuまでの増幅が可能ですので、業務用音響機器への直接入力も可能です。
GAINに関しましては、実に様々なシステムが考えられますので、ご購入時または、ご購入後も、ご要望に応じて改造も承ります。(基本料金無料)
トグルスイッチが3つあり、うち2つは、Phaseスイッチです。
位相を切り替えることで、デュアルピックアップの位相干渉による音質劣化や、ハウリング、バンドの中でのフェイズアウトによる音の埋もれなどを回避しやすくなります。
もう一つのスイッチはMix(2チャンネルを混ぜてモノラルにして出力)とDual(各チャンネルを別々にTRSにして出力)モードがあります。
Mixモードの場合は、Tipにミックスした音、RingにRing単体の音が出力されます。このことで、例えばRingにマグネットピックアップを入力し、別のエフェクターに送ることでMixとは別のエフェクトをかけることが可能です。
デュアルインプット、デュアルアウトプット
入出力は、それぞれTRS(ステレオジャック)になっています。
これにTRSケーブルまたはYケーブルを使用して入出力します。
もちろん、モノラルケーブルを使うことも可能です。この場合、入力はTipチャンネルのみ、出力はTipチャンネル、またはMixのみが出力されます。
着脱がしやすい電池ホルダー部
電源は006P(9V箱型電池)を使用します。
革製のジャンパーホックを外すことで交換が簡単にできます。
入力にプラグを挿すことで電源が入りますので、ご使用にならないときは抜いておくことで無駄な電池の消費がありません。
本革製ベルトによる3パターンの装着方法
今回、ImpressConc.には革製のベルトを採用しました。
このことで、ギターに対して3通りの固定が可能になりました。
一つ目は、上部に空いた穴。この穴はエンドピンジャックへImpressConc.を吊るすために使用します。ストラップを使用せず座った姿勢で演奏される方は、この方法でご使用ください。
二つ目は、背面にある革と革の間に縦にストラップを通す方法。
一般的な革製ストラップは主に2つのパーツで構成されており、その細いほう(概ね幅30mm)を通すことで固定できます。
革と革の摩擦により、ずれることもほとんどありません。
三つ目は、横にストラップを通す方法。
一般的な布製ストラップ(概ね幅50mm)はこの方法で固定してください。
今回、ギターに近いところにImpressConc.を設置するようにしたのには理由があります。それは「パッシブピックアップの高いインピーダンスのまま長いケーブルを用いてプリアンプに入力すること」が、音質やノイズなどの面で不利であることを回避するためでした。
回路は、オーダーメイドプリアンプの「Impress」を踏襲。
ワイドレンジで出来る限り生音を再現しつつ、音楽的なまとまりを持ちつつも各弦の分離を損ないません。
単純な機能の製品ですが、細かい部分に注視し、ブラッシュアップを続けた、2016年からスタートしたTidemarkの幕開けとなった製品です。
ぜひ、ご検討ください。
また、ステレオシールドケーブルは一般に広く売られていないことが多いものです。
同時注文を承ります。
基本的にはギターからImpressConc.にパッチケーブルを1本、
ImpressConc.からプリアンプ、またはミキサーにステレオケーブルまたはYケーブルが一本必要です。
当店のデュアルプリアンプと接続する場合はステレオケーブルです。